「去年は行ってないの?」 「うん、行ったのは1回だけ。私が7歳の時」 「10年も前じゃん」 「そう、10年前にここで初恋の男の子と一緒に花火を見たの」 「へー、いいの?俺なんかと一緒で」 「…いいの、10年後にまたこうして一緒に来れたから」 「……えっ?」 彼女の方を見ると、紫みの鮮やかな青色の瞳が俺の姿を捉える。 「…ルアさ───」 ゆっくりと口を開いた時、 ───ドドンッ。 花火の打ち上がる音が鳴り響いた。 2人同時に顔を上げ、大きく咲き誇る花火の光が俺たちを照らした。