瑠璃色の瞳に映る花火


***


花火大会 当日、俺は彼女と海へとやって来た。


「屋台はいいの?」

「うん、大丈夫」

「…それにしても、何で海?」

「私が幼い頃に初めて夜空に咲くお花を見たのがここなんだ」

「夜空に咲くお花じゃなくて"花火"な」

「そうそう、それ」


砂浜へと降りて、人気のない海岸沿いへ移動する。


「屋台からとか、高い場所から見る人が多いんだけど、海辺で見るお花は何十倍も綺麗なんだよ」

「へー」


訂正するのが面倒になった俺は適当に相槌を打った。


屋台の方から賑やかな声や聞こえてくる。

それに、フランクフルトやたこ焼きなど、何か食べ物を焼いている香ばしい匂いが風に乗ってきて、少し小腹がすきそうになる。


「はなびたいかい、行けて嬉しいなぁ…」


彼女が言った。