家に帰って、ベッドに寝転びながら考えた。
今まで俺が柚々を守ってきたと思っていた行動は、実は逆だったんじゃないかって。
そして女嫌いだから、という安易な理由で女を白眼視して逆恨みされるのも面倒だ。
‘’鮎川さんにだけやさしくしするから、‘’
そんなの、当たり前だろ……。
好きな子には誰だって優しくしてやりたくなる。
「はぁー…………」
深くため息をつき、決意をした。
振り向かせたい、俺だけを見てもらいたい。
でも、それも結局は俺のエゴでもう柚々に辛い思いはさせたくない。
今すぐにでも、柚々のもとへ行き‘’ごめん‘’と抱きしめたい、その気持ちを抑えて。
こうして、柚々にわざと冷たく当たるようになり
柚々以外の女には、不本意ながらも今までより穏やかな態度をとるようになった。
