妙に納得してしまったのか、次の日、学校で実践してみたところ
柚々に群がっていた奴らは面白いほどにこなくなった。
そして瞬く間に、
‘’姫に手を出したら王子に殺される‘’という噂を耳にした。
誰がそんな噂を流したのか知らないが、好都合だった。
殺されるは言い過ぎな気だろと思いつつ、おそらく柚々に近づく奴をすごい顔でみてたんだろう。
そうやって周りに牽制していたが、小学3年のとき、事態は大きく変わった。
______柚々が‘’アリスちゃん‘’という人物の話をするようになった。
最初は仲がいい友達ができて嬉しそうで、微笑ましく聞いていた。
………が、その人物の正体に気がついた俺は黙って話を聞けなくなった。
「____それでね、アリスちゃんすごくお歌が上手でねっ」
「もう、わかったって」
「こんど、蓮も一緒に音楽室こない?」
「いかない」
