しかし、今朝も柚々はいつものように
ふにゃっとした顔で『おはよう』と。
正直、どんな顔で会ったらいいのかと思っていたけど
その笑顔を見た途端、
ああ、やっぱり愛しい。
改めてそう思わされた。
「しっかしさーー、いくら蓮だとはいえ、このバカでかいマンモス校で今までみたいな守り方は無理じゃね?」
いつの間にか、また横に並んだ大雅が言った。
それを聞いて、黙り込んだ。
今ままでみたいな守り方、ね……。
俺の幼なじみは、誰もが見惚れるくらいの女の子だ。
くりっとしたブラウン色の瞳や、透き通るような白い肌。
可愛らしさも、人形のような美しさも持ち合わせていて。
なにより、あの守りたくなるような小動物感は男心をくすぐられる。
