いつもの帰り道に柚々がいるってことで、嬉しかったのか。
家にあげてしまった。
誘った手前、動揺が伝わらないようにしたつもり。
‘’岩崎くん‘’
他の男の名前を呼ぶ声なんて聞きたくない。
柚々があいつと再び仲良くしようとしてることも相まって、イライラしていた。
『出会って間もない男にホイホイついてくのってどうなの?
大体、こうやって簡単に男の家にあがってんのも危機感なさすぎ。
……ほんと、むかつく。』
勝手にイライラして、傷つけて。
むかついてるのは、自分自身にだ。
一旦冷静になるため、部屋を離れたが、戻ったときには柚々はいなかった。
呆れた、よな。
