タイトル未定


「どうして、泣いてるの…?」


「……ぐすっ……っ……」



突然現れた私が怖いからか、彼女は何も言葉を口にしない。


えっと、はじめましてのお友達には、どうやって話しかけてたっけ……!



「…えっと……、あ!わたしの名前は、あゆかわゆゆっていいます!
あなたの名前は、なんていうの?」


「……ありす……」


「ありすちゃん!とっても可愛い名前だねっ」



ありすちゃんの顔を見て、ニコッと笑った。

とても小さい声だけど、初めて会話ができたことに喜びを感じた。



「わたしもね、昔泣いてばかりいたから、ありすちゃんの気持ちわかるよ。

たくさん泣くと、目の中ジーーンってなってすごく痛くなるよねっ。
あと、次の日の朝目があかなくなったり……っ?」



一気に喋り倒した私の顔を見て、ポカンと口を開けているありすちゃん。

きゅ、急におしゃべりになってびっくりさせちゃったかな…?



「あ、ありすちゃんは、どうして泣いてたの……?」


「………じぶんの顔も、声も…。
なにもかも、キライなの、

それでしゃべる事も嫌で言いたいことも言えないし、みんなの顔見るのがこわいの……。」