「しゅうしゅうは大変だねぇ〜…。
さ!初めての食堂だし、なに食べよっかな〜〜」
ハルちゃんはというと、お腹がペコペコなようで今日のお昼ご飯のことしか考えてないみたい。
2人でふわふわのオムライスを食べ、食堂を満喫した私たちは教室に戻ってきた。
もうすぐお昼時間も終わりそうな頃、クラスの人が集まる中、この教室はちらほらと空席が目立つ。
それだけで蓮が教室にいないんだろうなと、大体の見当はついた。
まるで歩くパワースポットみたいな蓮の存在は、教室をパッとみただけでわかってしまう。
「れんれんがいないと教室も静かだねー」
「そうだね」
「もうそろそろ授業始まるのに!
れんれんとしゅうしゅうがいないだけで、こんなにクラスって女子少ないのねっ」
言われてみれば、このクラスは比率として男の子の方が多い気がする。
そして岩崎くんも蓮に負けず劣らず人気があるみたい。
確かに朝からたくさんの女の子たちに話しかけられてたのを見かけた。
「岩崎くんもまだ戻ってきてないみたいだね」
「ねぇ〜、でも今は忙しいんじゃないかな?
なんてったって─────」
「おーーい、席つけーー。
授業始まるぞー」
ハルちゃんの言葉がかき消され、先生が教壇に立つ。
ありゃりゃ、とハルちゃんが席に戻っていく姿を目で追っていくと、いつの間にか教室にいた蓮が机に突っ伏していた。
結局、岩崎くんはその日一日帰ってこなかった。
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あっという間に放課後になり
帰り道、ハルちゃんと一緒にカフェでまったりと過ごした。
