40代前半の母とは思えないほどのルックスの持ち主のお母さんと
登校中でさえ芸能スカウトされてしまうほど、容姿端麗なお姉ちゃん。
残念ながら私だけ両親のDNAを受け継げることができなかった。
ごくごく普通の女の子。
お姉ちゃんみたいに背が高いわけでもない
綺麗なくっきりした目も、高い鼻も、もちもちした肌も……
ひとつくらい何か欲しかったんだけどなぁ。
「柚々、ゆっくり朝食もいいけど遅刻するわよ?」
「……え?
ちょ、ちょっと、もっと早く言ってよ〜!
いってきます……っ!」
家を出る予定の時間は10分ほど過ぎていた。
や、やばいっ。
家の前で待ちくたびれているであろう彼のもとへ急いだ。
_______ガチャッ
「…………」
