タイトル未定


いつもの登校中とは違うこの空気感で沈黙が続くとなんだか気まずい。

というより、緊張して心臓バクバクだよ……。

な、なにか会話しなきゃ、会話……。



「こ、高校でもモテモテで、ほんとすごいね……っ!」



ちがう!!

絶対今の空気で話す内容じゃないでしょ、私!!

言ってしまった手前、誤魔化すためにハハハと笑うしかできない。



「……どう、思った?」

「、え?」

「女と話す俺みて、どう思った?」



真剣な眼差しを向けられ、思わず目を逸らしてしまった。

声色もいつもより柔らかく感じる。



正直に言ったら、蓮と女の子が話してるところなんて見たくない。

自分には決して向けられない笑顔を見るだけで、胸が張り裂けそうになるんだから……




どうして、私には優しくしてくれないの?

私だって、蓮とたくさん話したい……。



……なんて、自分の気持ちを素直に言えるはずもなく

こういうところで可愛くない言い方をしてしまう。