大会の結果を学校の掲示板で見た
杉山
2位だったんだ
頑張ったね
先生に励ましてもらったかいあったじゃん
「気になった?
オレの結果」
後ろから急に声がして
驚いて振り返ったら
杉山が立ってた
「そんなビックリしなくてもいいじゃん
杉山2位だったんだ
1位じゃなかったじゃんって
バカにしてた?」
「そんなことないよ
2位って、すごいじゃん!
おめでとう」
「まぁ、次の大会には行けるけどね
ホントは1位とれた」
「え…わざと?」
「うん…
コレは誰にも言うなよ」
「なんで…わざと…」
「アレじゃ…足りない…
先生の気持ち、足りない…」
「え…?」
「そーだなー
キスぐらいしてくれないと
1位は難しいかな…」
確信した
杉山
本当に
先生好きなんだ
杉山は
冗談ぽく笑ってたけど
私は
笑えなかった
だって
杉山が
ホントは辛そうだったから
それは
1位じゃなかったことより
先生の気持ちが
自分にないことの方に対してだと思う
先生は
杉山のこと
嫌いとか好きとかじゃなくて
生徒のひとりとしてみてる
上杉は
きっと
それじゃダメなんだ
先生の
1位になりたいんだろうな…



