六月の雨はやさしい

彼は雨が好き。



お気に入りの青い傘をさして、レインソングを歌うこと。委員会が遅くなってしまった帰り道以来目で追うようになって知った、片想いしてた時に気づいた彼の癖。



そして付き合い始めて知った彼の癖。



それは――いつもあまい言葉と、星のお菓子をくれること。




「小鳥大好きだよ。雨の日は特に綺麗だから心配になる。“鳥籠”につかまっててね、俺だけのおひめさま」



青い星屑と紅茶は午後のお茶会に。