いまだ肩が触れるだけで、淡い気持ちに包まれる。何も言わなくても歩幅を合わせてくれて、好きな紅茶を買ってきてくれる。幸せだと想う。
「これ好きでしょあげる」
「あ! 飲みたいと思ってた紅茶の新作だ。これ限定品で、どこのコンビニ探してもなかったのに」
「喜んでもらえてよかった。小鳥がうれしいと俺もうれしいから」
「ありがとう」
思わず手を繋ぎたくなってしまうが、今の自分にそんな勇気はない。付き合っていてもハードルが高いのだ。
そんな揺れる想いすら、彼は掬いとってくれる。触れる手と手、指先を絡めて、胸がきゅーっとなる。
片想いしてた時は夢現、そんな妄想をよく描いていた。両想いなんて『特別な人』だけがなれる幻想だと信じて疑わなかったし、今でも夢を見ているようだ。
「明日も雨だといいね」
「そうだねっ」
笑いかけられて、私も笑う。
「これ好きでしょあげる」
「あ! 飲みたいと思ってた紅茶の新作だ。これ限定品で、どこのコンビニ探してもなかったのに」
「喜んでもらえてよかった。小鳥がうれしいと俺もうれしいから」
「ありがとう」
思わず手を繋ぎたくなってしまうが、今の自分にそんな勇気はない。付き合っていてもハードルが高いのだ。
そんな揺れる想いすら、彼は掬いとってくれる。触れる手と手、指先を絡めて、胸がきゅーっとなる。
片想いしてた時は夢現、そんな妄想をよく描いていた。両想いなんて『特別な人』だけがなれる幻想だと信じて疑わなかったし、今でも夢を見ているようだ。
「明日も雨だといいね」
「そうだねっ」
笑いかけられて、私も笑う。