「姉ちゃん!!」

「!?何?」

普段ちゃらけてる双子の弟、修仁(しゅうと)が珍しく真面目な顔で私を呼んでいた。

「一生のお願いがあるんだ、、。」

「一生のお願い、、って?」

いつもお願いされても聞く前に断る私。

だけど、この時はあまりにも真面目な顔をしていたから聞き入れてしまった。

「明日からしばらく俺と入れ替わってくれない、、?」

「は?どうゆうこと?」

「実は、姉ちゃんの通っている学校に好きな人がいるんだ、、。」

「私の学校に、、?」

「うん。」

私の学校は中高一貫校の菫学園(すみれがくえん)。

歴史が古い女子校で、偏差値も高くかなりのお嬢様校。

私は、中学受験でもう勉強し奇跡的に入学できた。

また、家から菫学園までは電車で1時間弱。

かなり遠い上に友達を家に呼んだことは1回あるかないか。

それに、地元で菫学園まで通っているのは私ぐらいで会うことが奇跡なぐらい。

「会ったことないでしょ?」

「いや、、。」

少し苦い顔で答える修仁。

会ったことはあるみたい。

「でも、女遊び激しい修仁が好きな人?」

「そ、、それは。」

修仁は、生まれてこの方好きな人もすの文字もなくできたことがない。

でも、好きな人がいないからといって彼女がいないわけでもなく。

来る者拒まず、去るもの追わずという正確なので告白されたらとりあえず付き合いすぐ別れ、また告白されたら付き合い、、を繰り返してきた。

また、彼女がいなくても女遊びが激しい、、。

そんな修仁から好きな人?

しかも、私の学校に?

信じられるわけが無い。