儚く甘い

「どうしたの!?」
部屋に駆け込んできた母に、隆文に連絡をするように言いながら裕介はいつもみわが薬を置いている机の上から一錠薬を取り、みわの状態を起こして飲ませる。

『ゴホッゴホッ』
ふと裕介が時計を見る。
アラームが鳴ってから2分しか経っていない。

「電話持ってくるわ」
母が動揺しているのを見て裕介はすぐに薬を飲み込めないみわの体を支えるように伝え、自分の携帯電話から隆文に連絡をする。

『なんだ?』
「みわが急に苦しみだして、息がしにくそうなんだ。」
『すぐに救急車向かわせる。電話繋いでおけ。みわの状態をもう少し詳しく教えろ。』
隆文は救急車の手配をしてから、裕介に状態を聞いて応急処置の方法を伝えた。