儚く甘い

「もっと俺にがむしゃらにぶつかってこい。」
達哉の微笑みの奥には明らかな覚悟が見えた。

みわは更に泣き顔になりながら、達哉の胸に飛びこむ。

「私も。大好き。」
「俺も好き。」
「一緒に居たい」
「俺も、一緒にいたい。離したくない。」
「・・・生きたい。」
「うん」
達哉は胸の中から聞こえてくるみわの想いを全力で受け止める。

頷きながら、背中をさすりながら。

やっとみわが作っていた、壁を壊せたような気がした。