儚く甘い

みわは気づいたら眠っていた。

こんなことは初めてだ。

いつだってほかの誰かに気をつかうみわ。

みわが眠っていると、息をしているか?具合が悪いんじゃないか?と心配されてしまう。


だから眠っている姿を誰かに見られないようにしてきた。

でも・・・初めて話をしたこの男のぬくもりは春の太陽のように温かくて安心する。

死のうとしている究極の場面を見られたからだろうか。

今まで誰にも見せないようにしていたことも、この男には見せられるような気がした。