少女はそれらのご馳走を前にヨダレが垂れて、喉が鳴っていた。少女は我慢できずにそっとケーキの上にあるイチゴに手を伸ばした。
「こーら!まだ食べちゃダメでしょ!」母が優しい声で叱った。
少女はイチゴを取る手をそっと戻してしょんぼりした顔でこう言った。
「だってお腹すいたんだもん」
母は少女の頭を撫でながらこう言った。
「お父さんと一緒に食べるって約束でしたでしょ?」
それでも不満そうな顔をした少女に母は続けてこう言った。
「ならお父さんが帰ってくるまでお母さんがお話ししてあげる」
すると少女は不満そうな顔から一転ワクワクした顔をして「えっ⁈お話?聞きたい聞きたい!」
続けて少女は問いかける。
「どんなお話してくれるの?」