8月20日

志摩野英里様
この前は俺も楽しかった。
やっと仕事がひと段落ついたところ。まあ、これから新学期の準備だからゆっくりもしてられないんだが。
大学の話も懐かしくて、面白かったよ。何より、志摩野が楽しそうで安心した。

俺は、すごく久々な気分だった。でも、いい意味で遠く感じたってのは、俺もだ。
制服じゃない、高校生でもない志摩野は俺の知ってる志摩野じゃないみたいだった。
なんていうか、自分がどうしたらいいのかわからなくなる時があって。もう、生徒じゃないと思う時もあるし、でもやっぱり生徒「だった」ってブレーキかけてる自分もいる。
とりあえず、今返事を書き続けてることは、志摩野のいいようにとってくれて構わない。
それは言い訳しないし、俺も純粋に楽しんでる。
やっぱり上手く書けない。すまん。

志摩野は強いな。どっちが大人かわからなくなる時があるよ。

呼び方は、好きなように。
さすがに「先生」は俺も気まずい。

秋場孝行