「なーんで、俺が怒られなきゃなんねーんだよ!?」
「いーじゃん、委員長もお礼言ってたし」
俺が文句言えば隣を歩く赤司が宥めてくるけど、五木の野郎マジでムカつくな。
「日頃の素行の問題だよね。本当に泰良は周りに敵作り過ぎ。見た目も生意気だけどさー、言葉も感情的で行動も攻撃的過ぎるんだって。仕返しされないように気をつけなねー」
「あぁ?女の敵の利瑛には言われたくねーなぁ。お前こそいつか刺されんじゃねーの?」
なんだよコイツ。利瑛は利瑛でムカつくな。
勝手に目の敵にされてるだけで、俺から仕掛けてるわけじゃねーんだけど。
「なぁなぁ、今日どうする?このままどっか行く?」
「ごめん、これから女の子と約束入ってるからー」
「なんだよ、まーたかよ。泰良は?」
誘いを断られた赤司が俺に顔を向けるけど。
「あ、俺も今日はちょっと……」
「なんだよ今日、俺1人かよー。つまんねーつまんねー!!」
「ちょっ……、離せよ!やめろっ!!」
俺も断れば、両肩を掴まれてこれでもかってくらい乱暴に揺さぶられた。



