「その顔だと、全部、俺のせいだ。俺が華花を巻き込んだんだって、後悔してるのかしら?」
「いや、だって実際そうじゃねーか」
「泰良くん、ちょっと聞いていいかしら?」
「え、あ、はい……」
取って食われそうな美魔女の微笑みが、部屋全体の空気を緊張させる。
「泰良くんは、華花のこと嫌いかしら?」
「……え?……いや、嫌いじゃねーけど」
「じゃぁ、好きかしら?」
「まぁ…」
「今まで華花が迷惑かけて、私の方も無理言って、嫌だったわよね?」
「…………い、いえ、そんなこと」
「華花のこと、妹みたいだった?」
「いや、妹とは違うっつーか。なんつーか……」
華花とそっくりな大きな瞳が、獲物でも見るかのように俺を捕えて。その美魔女の放つ威圧感に、緊張して声が上擦ってしまう。
なんだ、この恐ろしい尋問タイムは?
父ちゃんと母ちゃんにはハラハラと見守られながら、美魔女による意図が分からない質問が続けられていく。
「華花と会えなくなったら、寂しいかしら?」
「…………そりゃ、寂しいけど」
「できれば、これからも会いたいかしら?」
「まぁ、できるなら…」
「実は、1人の女の子として華花を見ているとか?」
「あぁん?」
「恋愛的な意味で、うちの華花のこと好きになっちゃった?」



