「華花、待てって!んなガキみたいに怒んなよ」
「泰良なんて知らないわ!」
電車を降りて赤司達と別れても、華花のご機嫌は斜めのままだった。
顔を真っ赤にして頬をぷぅと膨らませる華花の背中を追いかける。
「ったく。赤司の彼女も謝ってたじゃねーか?小さくて可愛いから間違えたってさー」
「どうせ私は小さいわよ!背も心も胸も!!」
華花の不貞腐れるような叫び声が、駅のホームの真ん中に響き渡った。
「だからさー、公共の場で大声で叫ぶなって。そういとこがお前ガキなんだよ!」
興味本位で向けられる視線に耐えきれなくて、華花の腕を引っ張って改札口を出て引きずるように人が少ない方へ連れていく。
……はぁ。なんで、こんな目立つんだよ。
「ひ、ひどいわ……私だって大きくなるもの」
「…………は??」
「泰良は、さっきの赤司の彼女みたいに大きい人がいいんでしょう?」
「…………」
「私、見たもの!泰良、さっきの彼女の胸を見てとても鼻の下を伸ばしていたわ!」
「…………」
「私だって、今日1つ大人になったんだから!5年、7年後にはもっと成長して、お…おっぱいだって大きくなるんだから!!」
「おっぱ……って、お前何言ってんだよ!?」
「だって、大きいのが好みなのでしょう?どうせ私はまだぺったんこよ!」
「はぁ?……え?つーか、1つ大人になったってお前もしかして今日、誕生日なの?」
顔を真っ赤にさせて小さく震える華花がコクリと頷いた。



