「華花お嬢様は、小学3年生でして只今休学してらっしゃるのです。ですので、毎週 璃香子さまがいらっしゃるのを楽しみにしているのですよ」

「ふーん」


休学ぅ……?つまり、学校に行ってないってことだよな。あんま興味ねーけど、病弱って訳でもなさそうだし、ワガママお嬢様の登校拒否ってやつか?



「ねぇ、その髪の毛は染めてるの?」

「あぁ、脱色」

「へー、綺麗ね!キラキラしてるわ。外国の人みたいだわ!」

「そ?」

「ねぇねぇ、どうして、お顔怪我してるのかしら?」

「ちょっと絡まれて喧嘩」

「えぇっ、殴り合ったってこと?そんなこと本当にあるの?テレビでしか観たことないわぁ」

「……普通じゃね?」

「あなた、お名前は何ていうのかしら?」

「あー、」


お嬢様が表情をころころと変えながら首を傾げるから、答えようとしたその瞬間──、







「洋菓子店kagamiの次男坊。隣の◯◯市立東中学校2年14歳。成績は下の下。お名前は安泰のタイに、善良のリョウで"泰良"ですよね?」


すぐ横に立つ周が先に言葉を続けていくから驚いた。