店を出て、私たちはまた貴一の車で、家路を辿った。

そうだ…今日が二人にとって、新婚初日。

つまり、今夜が初夜になるのか…!?

そう思ったら、急に緊張してきた。

隣をそっと見遣ったが、貴一の横顔は、特に何も意識していなさそうな感じである。

「ね…ねぇ、新居は私の家ってことになってるけど…それは今夜からもう、そうなるのかな?」

意識していないかのように装って尋ねてみたが、

「いやー…貴明のこともあるし、今夜は取り敢えず、また俺のところに泊まっていったほうがいいよ」