「明菜ってさ…やっぱりいい女だよな」

唐突に貴一が言うので、驚いてしまう。

「な…何言ってるの?そんな突然」

「まぁ、俺は女を語れるようなヤツじゃないけど。昔から、明菜は大人になったら絶対いい女になるって思ってたし、改めて確信したよ。モンロー好きなくせに、ダイヤモンドは女の親友、なんて言ったりしない。真逆だもんな」

そう言って笑う貴一。

かつて、私の部屋で一緒に、モンローの「紳士は金髪がお好き」を観たことを思い出す。

映画が終わったあと、

「明菜も玉の輿を夢見たりするの?」

そう尋ねられたことがある。