数秒後に唇が離れると、

「明けましておめでとう、奥さま」

イタズラな笑みで言う貴一。

今ではもう、キスは挨拶の一部になっていたものの、不意打ちで来られるとドキッとしてしまう。

「あ…明けましておめでとう。今年もよろしくね。貴明を置いていくわけにもいかないし、今から初詣になんて行かないよね?」

「そりゃそうだ」

「じゃあ、そろそろ寝る?」

そう言ったものの、貴一がじゃれついてくる。

「どうしたの?そんな甘えて」