「あんたの気持ちとしては…とにかく今は一人にはなりたくないってことで合ってる?」

すると、小さく首が動く。

「わかった。あんまり悠長なことは言っていられないだろうけど、とりあえず今夜は泊まっていって」

「でも、後藤くんは…?このこと、絶対に言わないでほしいんだけど。先輩に伝わってしまうだろうし」

「言わないわよ。今夜はとりあえず、貴一には実家に泊まってもらうから。しっかり休んで、明日また考えよう」

「あ…ありがとう…」

今日子はしゃくりあげながら言う。

「ちょっと、貴一の実家に行ってくるから」