さっき、思わず泣いてしまった私に彼から差し出された手、きっと耀くんの手だったらありがとう、でも大丈夫と断っていただろう。




すんなり受け入れて握ってしまった自分に動揺している。





「そう?...気を付けてね。あ、そうだ連絡先交換しない?」





「あ、うん...今度お礼するね」





仲良くしていたらまた手を引いてくれることがあるだろうか、そんな不純な私の本心は見ないふりをして、今度お礼するなんて最もらしい理由を付けて自分を納得させた。





「みずきくん、ね」





「自己紹介してなかったよね、浅見瑞樹です」





「うん。よろしくね」






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