何もいえずに、ただ北崎さんの顔を見つめてしまう。
「確かに未奈には、付き合って欲しいとは言われてました。でも、僕は未奈とは付き合えない。あなたを好きだから」
「……ズルい。情報が多すぎて気持ちの整理が全然できない」
未奈ちゃんと北崎さんが一緒にいると居心地が悪かったのは、焼きもちだった。
未奈ちゃんの好意に北崎さんが負けて付き合ってると思ってた。そんなの嫌だったのに。
こちらに気づいた未奈ちゃんが、小走りに近寄ってくる。走れる嬉しさを全身に溢れさせて。
「北っち!見てた?後で後悔しても知らないからね」
「大丈夫。今、口説いてるから」
二人の視線が痛い。
私は北崎さんを好きなんだ。
北崎さんも私を好きだから、両思い……そう考えただけで顔が熱くなってくる。
「ねえっお姉さん、返事は」
「……お付きあい、したいです」
それまで息をひそめて耳をそばだてていた回りから拍手と歓声があがる。盛大なひやかしのなか、北崎さんはにっこり笑った。
「確かに未奈には、付き合って欲しいとは言われてました。でも、僕は未奈とは付き合えない。あなたを好きだから」
「……ズルい。情報が多すぎて気持ちの整理が全然できない」
未奈ちゃんと北崎さんが一緒にいると居心地が悪かったのは、焼きもちだった。
未奈ちゃんの好意に北崎さんが負けて付き合ってると思ってた。そんなの嫌だったのに。
こちらに気づいた未奈ちゃんが、小走りに近寄ってくる。走れる嬉しさを全身に溢れさせて。
「北っち!見てた?後で後悔しても知らないからね」
「大丈夫。今、口説いてるから」
二人の視線が痛い。
私は北崎さんを好きなんだ。
北崎さんも私を好きだから、両思い……そう考えただけで顔が熱くなってくる。
「ねえっお姉さん、返事は」
「……お付きあい、したいです」
それまで息をひそめて耳をそばだてていた回りから拍手と歓声があがる。盛大なひやかしのなか、北崎さんはにっこり笑った。



