「ほー、惚れたのか」

ビクッ

「響さん、やめてくださいよ。」

「いやいや、お前が俺の気配に気づかないのはおかしいだろ。じーと彼女の方ばっかり見て。な?やっぱり惚れたんだろ?」

「……まぁ、俺のもんにしますけどね。」

誰にも渡さない。絶対。

「ふーん。まっ、お前だったらいいか。
おーい!花楓。もう帰る時間だろ、上がっていいぞ」

「はーい!では皆さんまた明日私来ますので、良かったらいらしてくださいね!」

「え〜〜〜、もう呉羽ちゃん帰っちゃうの?寂し〜」

「そっかァ、まだ高校生だもんね…」

「明日また行くねっ。気をつけて」

チッ、そいつらに笑顔を振り向くな。
とりあえずヒト睨みだけしておく。

ヒィィィィィ…

「おいおい、あんまり俺の客を怖がらせるなよな。」

確かに、お世話になった響さんに迷惑をかけるわけにはいかないな…

「すみません。頭に血が登りました。」

「それだけ本気ってことだな…。よしっ!
花楓っ。準備できたか?わりーが今日は俺じゃなくて、こいつに送ってもらえ」