「ふーん、ねぇねぇ。秋の話聞かせてよ。」

「はい!えっとぉ、そうですね…。出会った頃は少し冷たかったような気がします。私が話しかけても無視してきて…。でも、一緒にご飯食べるようになってからは仲良くなりましたよ。お風呂に入って一緒に寝たりもしました。」

「ほぉー。これはいい話を聞いたなぁ。
若に言うか、それとも秋をこれで脅すか…。どっちにしても面白いな(ボソッ」

途中からなんて言ったか聞こえなかった。

「それでそれで、他には?」

「えっとぉ…確か小学校の帰りの時に、秋ちゃん、に助け…てもらいまし、た」

あれ?なんで助けてもらったんだっけ
結構前の話だから忘れちゃった。

「あー、なるほど。君のことだったのか」

「何がですか?」

「いーや、なんでもないよっ。さて、若の部屋に着いたよ。もうすぐで戻ってくるからちょっと待っててね」

何かを知っていそうだったが、話を変えられた。

「はい!わざわざありがとうございます、桐谷さん」

「いいよ、いいよ。あ、花楓ちゃん、俺のこと名前で呼んでよ。苗字呼びだとなんだか堅苦しくて嫌だからさぁ」

「はい!では、空さんって呼びますね」

「さん付か〜、でも、OK!それでよろしく」