空side


「若、陸より呉羽花楓ことで動きがあったようです。またこんな手紙が入ってました」

『昨日も帰ってこなかったね。まさかあの男と一緒にいるじゃないよね?君はは私のだからね』

『しばらく会えないから残念だ。でも、君は僕のだからね』

「それで、そいつはどこだ」

「申し訳ございません。逃げられてしまいました。あの地形をよく理解しているようで、見失いました。ただ…」

「ただ、引っかかるな…。分かった。引き続き頼む」

「承知。
それで若〜、かえでちゃんそろそろ起こさないの?もうみんなで飯食べる時間なんだけど」

「そうだな、行ってくる」

あ〜あ、嬉しそうな顔しちゃって。
かえでちゃんが関わるとすっげぇ表情が変わるからな。

さっきの話で殺気全開だったのに、かえでちゃんに会いたいからって、顔が緩んだし…

はぁ…

「なぁ、若遅くね?」

「腹減った〜、誰か呼んでこいよ」

「いやいや、無理。だって今女といるんだぜ」

「は?マジ?あの若が?嘘だろ」

「いや、マジ。俺昨日見た」

「あー、俺も見たわ。大事そうに抱えてたぞ」

「ついに春が来たんだ」

「しかもめっちゃ可愛い。俺タイプ」

あー、これ若が聞いたら殺されるやつだな

「じゃあ、俺呼んでくるんで〜」

「おー、よろしく」

まぁ、絶対かえでちゃんとイチャイチャしてるんだろうけども、俺も腹減ってるからしゃーない。

邪魔したろ〜と。