アイドルと私。

「え、それ聞くの?恥ずかしい…」

私の背後に回ってきて恥ずかしくて顔を隠したいのか背中に顔をうずめてくる。

「あの…火使って危ないので離れてくれませんか?」

そう言うと

「えー!俺今沙莉ちゃんにくっつきたいのに!でもその火で紗莉ちゃんが火傷しちゃうのは良くないから離れとく。」

と拗ねた感じで言われ、背後から隣に移動してずっと見てくる。

「あまり見られるのはちょっと…それよりさっきのお答えは?」

戸惑いながらもこの感じなら言いたくない!ではなく、ただ恥ずかしいから言えない!みたいな感じなので、改めて聞いてみる。

「えー答えなきゃダメ?あのね…俺普段はこんな感じなの。けど付き合ったばっかの時は、頼りないって思われたくなくて…無理して背伸びしてました…。でも初めて紗莉ちゃんを抱いた時、この子は俺の全てを受け入れてくれる子って思ったから、背伸びする事やめちゃった…でもやっぱり男も感じて欲しいから、紗莉ちゃん抱いてる時は男になっちゃうの…もうこれでいい?」

あー何この子。可愛い過ぎるんだが。可愛すぎて無理。どうしよう。雅人くんが愛しすぎる。パスタもロールキャベツも出来上がったから火を止めて、そのまま雅人くんの方を向いてギューってしながら、

「ぜひ、そのままでいてね」

と言って離れた。