アイドルと私。

「迷惑?なんで?」

今絶対しゅんって顔しながら聞いてきてるんだろうと、声から伝わって、可愛さが増す。

「仕事終わった後とか疲れてるのに休みたいかな。とか、雅人くんが留守の間に家に居て、帰ってきた時には、仕事終わったばっかで疲れてるだろから私の相手なんて大変かなって…」

ポツリポツリ出る言葉にそういう事なんだよね。鍵を貰って嬉しいし、私も頻繁に会いたかったりするけど、留守中にお邪魔するのは申し訳ないし、仕事量も違うので、無闇に家行くのは…とずっと引っかかっていた。

「あのね、俺はいつでも会いたいから鍵渡したの。嫌だったら渡さないの。それに仕事終わった後なんて特に癒されたいから、紗莉に会えたら疲れなんて吹っ飛ぶから、だから気にしないで会いに来て欲しいの!」

そうやって言って、分かった?って聞かれるから、

「うん。じゃあこれからはお邪魔してもいい?」

って聞くと、

「お邪魔じゃないし。むしろ来て欲しいし。」

と言われるので、これからは鍵を使って、会いに行くと伝えた。