「やった!涙出なかった!」

ってボールに玉ねぎ入れただけで喜ぶ雅人くんを見て、今日も平和だなってしみじみ思う。

「ひき肉は全部いれるの?」

「卵は何個?」

「パン粉ってどれぐらい?」

と全部の質問に丁寧に答えながら、何とか全部をボールの中にいれてくれたので

「とりあえず丁寧に混ぜてください。粉っぽさが無くなるように卵がしっかり馴染むまで!」

と言うと

「よし、頑張る!」

と気合十分にタネと向き合う雅人くん。んふふ、絶対美味しいハンバーグが出来るだろうな。ある程度混ざった所で

「こんな感じでどうですか?」

と目をキラキラさせて言ってくる様子は本当に少年のように見える。

「はい大丈夫です。では味付けをします。」

ナツメグと塩コショウを捏ねてくれたタネに振りかけ

「ではまた味が馴染むように捏ねてくださーい」

とお願いすると

「はーい」

って元気な声が返ってきて思わず笑ってしまった。そうなると

「なんで笑ったの?」

と頬を膨らませ見つめてくる人が。

「ううん、雅人くんは今日も元気だなって思って。そしてきっとハンバーグは美味しくなるだろうなって思ってさ。」

そうすると不服そうな顔をしながらもハンバーグの事を言われて嬉しいのか

「絶対美味しいの作るから!」

って闘志を燃やしていた。本当に普段の雅人くんは常に可愛い。もう見てるだけで癒される。