アイドルと私。

「んー、仕向ける方法…まぁ単純に良が鈍感なだけかもしれないですけど、全然靡かないんですよ。」

「優衣は何をしてるの?」

お互い空になったお皿に、今日は飲んでいないので、追加で食後のコーヒーを頼む。

「まぁ家事出来るアピール?私料理した事無いんですけど、良と住むようになって、ネットとか見てやってみたり…でもあいつ器用なんで、そつ無く何でもやっちゃうタイプなんですよ。それこそネット見ながら試行錯誤したりすると、いつの間にか隣に立たれ、包丁奪われ、作られたりするんですよね。」

お待たせしましたーと運ばれたコーヒーに口を付け、

「それじゃあ掃除とかそっち方面で頑張ってみたら?」

と言うと

「そんなんとっくにやりましたよー。ただあいつ最低限家事出来るので、掃除も洗濯も…そりゃ細かい所とかは出来ないですけどある程度は出来ちゃうので…どうしたらいいですかねー!?」

と聞かれ、私には何も答える事が出来ず、黙っていると

「まぁまーは家事出来なさそうなんで、このままでいいんじゃないですか?紗莉先輩料理得意だし。そのうちプロポーズしてくれますよ、きっと!」