プロポーズ…って、お互いの気持ちが一緒じゃないと成り立たないんじゃないの?私が結婚したくても雅人くんに気が無かったりしたら…
「せんぱーい。全部声に出てますよ!だから仕向けるんです。先輩はそもそもまーと結婚する気ありますか?ないですか?」
改めて聞かれた質問に、ちょっと考え込む。雅人くんと付き合って、同棲する前まではお互い忙しくてすれ違いが多くて、1ヶ月に2回ほど会えれば良い方だった。それでも毎晩くれる電話のお陰で寂しさは感じず、のちに同棲をする事になったけれど、それはそれで一緒に居れる喜び、毎日顔を見れる喜びの方が勝ち、今まで特に大きな喧嘩もなく、雅人くんの隣は居心地が良くて、これからも隣で雅人くんの笑顔を見続けたいと思っている。あ、答え分かったかも。
「結婚したいと思ってるよ。」
そうだ、これが答えだ。
「なら後はプロポーズされるように仕向けるんですよ。そしたらお互いの気持ちも同じで、まーがプロポーズした時に、紗莉先輩は頷くだけでいいじゃないですか。」
確かにそうかもしれないけど…
「でも仕向ける方法は分からないんだよね?」
と尋ねると何故かドヤ顔で、力強く頷かれた。

