「はーい、出来たよー!」

料理は段々出来上がって、お皿に盛り付けて、リビングテーブルに運んでいく。

「見てー、俺これ作った!絶対うまいよ!」

ドヤ顔で餃子が乗ったお皿を運ぶ直樹くんに思わず笑ってしまう。

「じゃあ俺他に運ぶもの手伝うから、直樹は座ってて。紗莉ちゃんは一緒にお願い。」

そう言ってキッチンに向かう幸一くんの背中を追いかけた。

「紗莉ちゃん、いっぱい作ってくれてありがとうね。後、まーの事よろしくね。」

小声でコソッと言う幸一くんにどうしたのか聞くと

「さっき2人で色々話しててさ。とにかくまーは紗莉ちゃんの事が大好きで、大切にしたいって想いは伝わってきたから、これからも仲良くやって欲しいなって。」

そうなんだって気持ちと、2人でそんな話をしてたんだって思った事、雅人くんの気持ちに嬉しく思った。

「こちらこそこれからもよろしくお願いします。またいつでも遊びに来てくださいね。」

「ありがとう。」

と言われ、こちらこそありがとうって伝えて、箸や茶碗などを運ぶと

「2人で何話してたの?あっやしー!」

って声と

「運んでくるだけなのに、遅い!」

って声が聞こえて、幸一くんと顔を見合わせて笑った。