アイドルと私。

家電屋さん、もう1件の家具屋さんも来て、ある程度整った所で、雅人くん達が来るみたいだから、私はひとまず近くの喫茶店へ向かう。念には念をって事で、引っ越し業者の方に会わないように…まぁマンションの管理人さんや、警備員さんには今後のために2人で挨拶を行こうと思うけど。いくら恋愛禁止ではないとはいえ、公にしてない現状あまり知られてはいけないと思う。それにアイドルって夢を与える人達だから。出来るだけ雅人くんの仕事の邪魔はしたくないな。

そんな事をぼんやり思いながら注文したコーヒーとアップルパイが運ばれてきたので、口に運ぶ。あ、美味しい。甘すぎず、でも口の中いっぱいにりんごの旨みが広がって、香りもいい。

「紗莉ちゃーん!何ボーッとしてるの?」

「へ!?あ、ビックリした!」

アップルパイの味を堪能しながら、雅人くんについて考えていたため、目の前に急に直樹くんが居ることに心底驚いた。

「それ美味しい?俺も食べよっかなー。すみません〜!」

メニューを広げながらウエイトレスさんに注文をしようとするけれど、あっ!ショートケーキもうまそう!あ、モンブランも捨て難い…って悩んだ挙句、モンブランとコーヒーを注文した。