「まーくん、もうすぐクリスマスだね〜」

きゃっ、きゃっ言いながら何故か抱き着かれてる俺。

「それが?何?」

「彼女ちゃんと熱〜いクリスマス過ごすの?」

直樹は何故そんなに楽しそうにしてるのか。

「関係ないでしょ。」

「え〜冷た!俺ね、クリスマスね、何も無いの。」

そう、たまたま24日のイブはグループでの仕事は無く、俺と直樹は仕事の予定は何もない。幸ちゃんとリーダーは、取材とかドラマの撮影があるみたいだけど。紗莉ちゃんは俺に合わせて休みを取ってくれたみたいで、2人でゆっくり過ごす予定だ。

「うん、家でゆっくりすれば?」

「えーせっかくのクリスマスにオフなのに、1人は嫌だ!」

「じゃあ彼女作るか、気になる女の子誘うか、友達と過ごせば?」

リーダーと幸ちゃんは耳をこちらに傾けながら、それぞれアンケートに記入したり、新聞を読んだり。休憩時間だから自由に過ごしてる。

「違う、そうじゃない。俺はまーと過ごしたいの!」

「は?何言ってんの?」

たまにガチで突拍子の無いことを言うから、驚いちゃう。いやいや、直樹の恋愛対象は女性だって事は分かってるけど、こんな風に言われると調子狂う。