アイドルと私。

「お客様はどんな感じのタイプのお洋服をお探しですか？」

「まーくんは…笑顔が素敵な子がタイプって言ってました。だからどんな感じの服がいいのか分からなくて…」

まーくんってきっと雅人くんの事よね。そうなんだ、雅人くんは笑顔が素敵な子がタイプなんだ。あー、そう言えば初めて会った時も、告白された時も言われたな。

「でしたら、お客様が着ていて笑顔になる服を選んでみてはいかがですか？お気に入りの服を着る度自然と笑顔になっちゃうようなそんなお洋服はいかがですか？」

お客様自身が着る度に笑顔になるようなお洋服を選んだ方が自然な笑顔が出てくるような気がして、提案してみれば

「わー、その考えすっごく素敵です！えーどれにしよう？あ、じゃあお姉さんが私に似合うとびっきりの服選んでください！」

と素直に喜んでくれた。改めてお客様を観察すると、ちょっと肌は焼けてて黄味肌で、骨格はストレートかな？と肌色や骨格を見てその体型に合うようなお洋服を見繕って

「でしたらこちらのワンピースはいかがですか？ウエストがリボンタイプになってまして、こちらのテコラッタカラーはお客様に凄くマッチして、似合うと思いますよ。よろしかったら試着してみませんか？」

「わーリボン可愛いです。こんな素敵なワンピース持ってないので着てみたいです！」

と嬉しそうに、楽しそうに言う彼女を試着室へと案内する。