「うるせ。あっち行け！」

「こら、2人ともとりあえず着替えろ。そして今日はもう遅いからはよ帰るぞ。」

リーダーの言葉に直樹は大人しくなってくれて、自分の定位置へと戻っていった。着替えて、挨拶して楽屋を後にしてマネージャーの車のに乗り込む。そして改めて携帯を見てニヤニヤ。連絡くれたのが嬉しくて名前を知れたのも嬉しい。サリって言うんだ。可愛い名前。漢字はどう書くのかな？この時間に送って迷惑じゃねーかな？とか頭の中でグルグルグルグル。ミラー越しに目が合ったマネージャーに「どこか調子でも悪いですか？」と聞かれ、「そんなことは無い」って答えながらも頭の中はずっとグルグル。

「新庄さん、着きました。お疲れ様です。明日は11時に迎えに来ます。」

いつの間にか家の前に止まった車。お疲れーって言いながらオートロックを開けてエレベーターに乗り込み、自分の階に着き、部屋の鍵を開けて家に着いた。その間に出した答えはやっぱり送りたい気持ちが勝って、

「連絡ありがとう！俺新庄雅人！仕事で返事遅くなってごめん！まだ起きてる？」

なんて文を送ったりした。