「それはよかったです。XYZはアルファベットの最後の三文字ですよね。だから、「もうこれ以上のものはない、これよりおいしいカクテルは作れない」という意味で、このカクテルは「究極のカクテル」と呼ばれているんです」
「へえ〜、そうなんですね」
慶太が嬉しそうに話しを続けようとすると、美月の肩が哲に叩かれ、「ビュッフェのことなんだけどさ〜」と話しかけられる。ビュッフェをいつ行くか、それは二人の予定を合わせて決めなくてはならない。美月は慶太に心の中で謝りつつ、哲の方に体を向け、予定の確認を一緒に始めた。
だが、数分ほどすると瞼が重くなってくる。いつもの酔いとは違うとすぐに美月は気付いた。美月は酔うと人に甘えてしまうタイプなのだ。
(ダメだ、ものすごく眠い……)
まだ哲が何かを話している。だが、美月の意識はそこでプツリと切れてしまった。
突然、隣で美月が倒れそうになり哲は驚いたが、美月の体はいつの間にかバーカウンターの外にいた慶太によって抱き止められる。片想いをしている相手が男の腕の中にいることに、哲は慶太に対する苛立ちが増した。
「へえ〜、そうなんですね」
慶太が嬉しそうに話しを続けようとすると、美月の肩が哲に叩かれ、「ビュッフェのことなんだけどさ〜」と話しかけられる。ビュッフェをいつ行くか、それは二人の予定を合わせて決めなくてはならない。美月は慶太に心の中で謝りつつ、哲の方に体を向け、予定の確認を一緒に始めた。
だが、数分ほどすると瞼が重くなってくる。いつもの酔いとは違うとすぐに美月は気付いた。美月は酔うと人に甘えてしまうタイプなのだ。
(ダメだ、ものすごく眠い……)
まだ哲が何かを話している。だが、美月の意識はそこでプツリと切れてしまった。
突然、隣で美月が倒れそうになり哲は驚いたが、美月の体はいつの間にかバーカウンターの外にいた慶太によって抱き止められる。片想いをしている相手が男の腕の中にいることに、哲は慶太に対する苛立ちが増した。

