「最初はそんなこと受け入れられなかった。あいつがいないのなら、生きてても意味がないって……寂しくて…。…でも今は、もう寂しくなんかないよ。」





松田さんは真っ直ぐ私を見る。


観覧車はついに1番上へとたどり着いた。




「高崎さん…君に出会えてよかったよ。」



『…………松田さん。』



「ずっと落ち込んでたんだ…。彼女がいなくなってから。でも高崎さんが頻繁に店に来てくれて、その明るい笑顔に何度も救われた。」





松田さんの言葉に、涙が出そうになった。

私……なにもしてないのに、そんな風に思ってくれてたなんて………。






「仲良くなってからもメールで元気もらったり、飯食いに行ったりして…すごく元気づけられたんだ。ありがとう。」




『そんな、私は何もしてないです。ただ、松田さんの笑顔が好きだから…。』




夕日は静かに沈んでいく。