おせっかいかもしれない。
そっとしておいてほしいかもしれない。
ただの客に、何がわかるんだって思われるかもしれない。



だけど

このままは嫌だ。






彼女になりたいなんて言わない。


そんな特別な存在

私なんかがなれないことは分かってるから。





だけど…



少しでも松田さんに近い存在になりたい。





私は松田さんの店へ向かった。

誘うって言っても松田さんの連絡先もなにも知らない。



知ってるのは松田さんが働く店だけ。





直接、誘うんだ。







店に入ると、

松田さんは「また来てくれたんだ!」って笑って迎えてくれた。






その営業スマイルの裏には


亡くなった彼女さんへのたくさんの涙や悲しみが

隠れているんだね。





『あの…今日は松田さんに話があって…。仕事が終わるまで待っていてもいいですか?』