このドキドキが聞こえないか心配しながら律貴先輩の言葉に耳を傾ける。


心臓が壊れそうなのにこのまま抱きしめて欲しいなんて思っている私は………病気なのでしょうか。



「…………帰ろっか」


「はい」



しばらく抱きしめられたあと律貴先輩は何事もなかったかのようにその場から歩き始める。


このままでいいのかな、と思ったけど律貴先輩に聞く勇気がなかったので流れに身を任せるようにして学校を後にした。