お願い、律貴先輩から離れてっ!
「だから!もうお前とは関わらないって言っただろ………って、琥珀!?」
気づいたら私は走り出していて、律貴先輩の袖をぎゅっと掴んでいた。
律貴先輩が驚いた顔をしている。
そりゃそうだよ。
いきなり私みたいなただの後輩が現れて、楽しそうに話しているのを邪魔したんだもん。驚くよ。
自分でもこんなことをするとは思わなかった。
「律貴、先輩。あの、これは……」
立ち止まって数秒後。
私ははっと我に返って律貴先輩を見た。隣の女の子もびっくりしたように私を見たけどだんだんと険しい表情になっていく。
「どうしたの。こんなとこで」
「律貴、この子誰?知り合い?」
私は慌てて律貴先輩の袖を話す。あれ…………私、今律貴先輩に何をしたの………?
「知り合いっていうか…………友達。1年生の星崎琥珀ちゃん」



