先輩と甘い初恋はじめました。


自分の気持ちを、確かめる。


どういうことだろう。



「あっ、やば!早く行かなきゃ先生に怒られる!」



そこまで考えて私は時計を見た。先生に呼び出されていたことを思い出して、考える暇もなく慌てて教室を出ていった。



***


「はぁ………あの資料室、どんだけ汚かったんだよ………」



私は1人うなだれながら廊下をとぼとぼと歩いていた。


あれから資料室に行って、先生に言われるがまま、黙々と作業すること一時間。


思ったよりも資料が散らかっていて、先生も手伝ったけど一時間はかかった。まさかここまで時間がかかるとは思わなかったので、カバンは教室に置きっぱなし。


暗い廊下を、1人で歩いていた。


時刻は6時前で、部活もほとんど終わっている。シン、と静まり返った廊下は寂しくて。


まるで私の心の中みたい、と思いながら教室に向かっていた。


由香、部活終わったかな。