「…………っ、いいんですか?私と一緒で」
律貴先輩にそんなふうに誘われるなんて思わなかったから頬が勝手に緩んでしまう。
今までは友達と家族にしか祝われたことがなかったので、なんか不思議な気分。だけど、それよりも嬉しくて、ドキドキしていた。
「もちろん。俺は琥珀だから一緒にいたいんだよ」
「………!そ、そんなことあんまり言わないでください……恥ずかしいです」
優しい眼差しに、何故かドキドキが止まらない。
こんな、イケメンな先輩にそんなこと言われたら誰だってドキドキするし、勘違いしてしまう。きっとそんなこと、みんなに言ってるんだろうな。
ーチクッ。
そこまで考えて、チクッと胸が痛んだ。
…………な、なんで胸が痛むの。私には関係ないじゃない。
律貴先輩といると、なんだか心臓が忙しいな。
「琥珀?」
「な、なんでもありません!じゃあ、誕生日、空けておきますね!」



