ーガチャ。
「琥珀。何してんの?早く入りなよ」
「わぁ、律貴先輩!いつの間に!」
松井さんがいなくなってもぼーっと見つめていると今度は律貴先輩の家の方のドアが開いた。
中からは律貴先輩がひょっこりと顔を出している。
「ん?今覗いたばかりだけど」
「そ、そうですか。なんでもないですよ。お邪魔します」
いきなり現れた律貴先輩に驚きながらも家の中に入っていった。
***
「り、律貴先輩………あの、離れてください……」
あれから数十分後。
宿題を広げてやっていたはいいものの…………急に律貴先輩が私の膝に………乗っかってきた。
「うーん。もう少しだけこのままがいい………」
「やっ、でも恥ずかしすぎます。離れてください〜!」
膝に気持ちいいくらいの重みを感じながら、モゾモゾと動かす。
心臓はバックンバックンいっていて今にも壊れそう。律貴先輩ってこんなに甘える人だっけ………。



